マンション管理会社に対するよくある不満とトラブル事例
ほとんど多くの場合、マンションの管理はマンション管理会社(以下、管理会社)に依頼しているでしょう。
管理会社には、いろいろな会社があり、そのサービスレベルも様々です。
マンション住民の中には、管理会社に不満を持ったり、トラブルに発展したりするケースもあります。
そこで今回は、管理会社に対するよくある不満やトラブルについて紹介します。
これから管理会社に依頼する際や、管理会社の変更を考えている管理組合の方は、参考にしてください。
マンション管理会社の主な業務
まず管理会社の主な業務について理解しておきましょう。
管理会社あるいは契約内容によってどの範囲までの業務を行うかは異なりますが、基本的には以下の4つになります。
- 事務管理業務……管理組合の会計・管理費、修繕積立金の徴収など
- 管理員業務……受付業務・点検業務・立会業務・報告連絡業務など
- 清掃業務……日常清掃・特別清掃など
- 建物・設備管理業務……電気設備・給排水設備などの点検、メンテナンスなど
委託内容により請け負う業務は異なりますが、どの業務を請け負うかは、事前に契約で取り決められています。
契約書に記載されている業務に不備がある場合は、管理会社側に責任があると言えるでしょう。
マンション管理会社と管理組合の関係性
管理組合と管理会社は、仕事を依頼する側とそれを引き受ける側という関係になります。
管理組合はマンションの住人による組織、管理会社は管理組合からの発注を受けて業務を行う業者となります。
業者としては、お客様(管理組合)の依頼に対して適切に業務を行う必要があります。また、お客様(管理組合)としては業者(管理会社)にどこまでの仕事を依頼しているのかを把握していなければいけません。
これらのすれ違いが、トラブルの原因になっているケースもあります。
マンション管理会社に対するよくある不満
管理会社に対するよくある不満と管理会社の対応について解説します。
不満の内容によっては、管理会社が請け負えない場合もあるので、把握しておきましょう。
マンション管理会社の共有部分清掃
管理委託契約がしっかりと結ばれている前提でのお話になりますが、
共有部分の日常清掃や定期清掃は、基本的には管理会社が行います。
しかし、場合によっては、清掃が遅かったり十分でないケースもあります。
もちろんマンションの住民自らが清掃を行っても良いのですが、
契約内容に対して不十分なのであれば、しっかりとその旨を伝えた方がよいでしょう。
それでも改善しない場合は、管理会社の変更を検討しても良いでしょう。
マンション管理会社の対応スピード
管理会社は、日々の清掃やメンテナンス、修繕工事の計画/実施も行います。
しかし、修繕を依頼してもすぐに応じてもらえなかったり、対応が遅かったりするケースもあります。
対応が遅くなれば、当然その間は我慢を強いられることになります。
住民からのクレームの元となるので、迅速な対応を求めましょう。
入居者同士のトラブル
入居者同士のトラブルの解決については、管理会社の業務の範囲外です。
管理会社が行うのは、あくまで管理組合から請け負った業務です。
ただし、共有部分におけるトラブルに関しては、基本的には管理組合が窓口となりますが、
内容によっては管理会社に対応を依頼できるケースもあります。
共同生活の場におけるルールを順守させるのはあくまでも管理組合の仕事ですが、
この場合においては、仲裁はできないものの、ルールについて改めて周知するなどのサポートを依頼することもできます。
マンション管理費が高額
管理組合や住人の不満で多いケースとして、管理費に関するものもあります。
管理費が高くなれば、当然に各世帯ごとの負担が高くなります。
費用の割に期待したサービスが得られないとなると、それが不満としてクレームに繋がります。
また、築年数が経過した後に、修繕積立金を慌てて値上げする必要がないように、しっかりと計画通りに徴収していく必要があります。
これらの助言やサポートをしっかりと行ってくれる管理管理を選びましょう。
マンション管理会社のトラブル事例
管理会社のトラブル事例として、多くあげられるのが以下の事例です。
- 従業員教育が不十分
- 委託業務費が適切かわからない
以下では、どのようなケースがトラブルに発展するのか、解説します。
従業員教育が不十分
管理会社は、フロント業務や清掃など、各業務によって担当が異なっています。
また管理会社によっては、業務を外注している場合もあります。
そのため、サービスレベルが異なってしまうケースがあるようです。
外注先の従業員教育が行き届いていないために、トラブルに発展するケースもあります。
そのような場合は、ます改善を要望しましょう。
それでももし、改善が見られない場合には、管理会社の変更を検討するのも良いかもしれません。
委託業務費が適切かわからない
管理組合のよくある悩みで多いのが、現在の委託業務費が適切かどうかわからないという例です。
多くの場合、管理組合の人は、現在の委託業務費が適切かどうか分からずにいます。
しかし、前例に倣い同じ委託業務費で契約をしてしまう管理組合もあります。
実際に調べてみると、委託業務費が他社に比べ高かったり、あるいは価格に見合った業務となっていないケースもあるようです。
もし委託業務費に少しでも疑問を感じている場合は、他社からも見積もりをとり比較検討しましょう。
マンション管理会社に不満がある場合の相談先
現在のマンション管理会社に疑問がある場合は、ぜひマンション管理士に相談してください。
マンション管理士は、マンション管理会社の選び方をサポートする他、管理会社が適切な業務を行っているのかも確認します。
また、委託業務費の削減提案や入居者間トラブルの解決のサポートも可能です。
現在の管理会社に疑問を感じている場合は、ぜひマンション管理士までご相談ください。
マンション管理士の仕事内容については、以下の記事も参考にしてください。